2011年08月

嘘のような本当の話



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 この圃場の写真を見て、どこか違和感を感じる部分はありませんか?(写真の拡大表示推奨) 普段バナナの圃場を見る機会の無い人には何のことだかサッパリかもしれませんが、いつも圃場を巡回しているPPFCスタッフであれば、“雑草が無い”ということにすぐに気付くはずです。そして生産者に対して、栽培中止を宣告することになります。というのも、通念では地面がこのような状態だと、除草剤を使用したと判断されるからです。一般的に、除草作業は草刈機を用いて行われるので、雑草の根元部分が残っているのが普通なのですが、写真が示す通り、この圃場にはそれがほとんどありません。
 果たしてどのような方法を使って、除草剤無しでこのように雑草の無い状態を作ることができたのでしょうか?その答えを、この圃場でバナナを作っている生産者、トーンサーイさんに語ってもらいました。

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イサーン・ホムトンバナナグループ

サーンコーム地区

トーンサーイ・コートモンコンさん


「私は基本的に、ホムトンバナナの圃場で過ごすことが大好きなんです。いつも早朝から作業を始めるので、昼前にはやることが無くなってしまうんですが、それで家に帰るということはまずありません。何もすることが無くても、自分の作ったバナナの出来をただ眺めているだけで嬉しくて、圃場から離れるのが惜しくなってしまうんですよね。はじめのうちはただ座って眺めているだけでしたが、何もしないのも手持無沙汰なので、どうせならと雑草を抜くようになったんです。私は1本1本根こそぎ取り除くようにしているので、再び生えて来ることも、ほとんどありません。それで気付いた時には、雑草の少ない圃場になっていたというわけなんです。」


 答えは、“生産者が自分の手によって、雑草を1本1本地道に引き抜いた”でした。これだけ広い土地に生えている雑草を自分の手で1本1本引き抜いただなんて、にわかにはちょっと信じられないですよね。彼女のホムトンバナナに対する愛情には、頭が下がる思いです。ちなみに、彼女と一緒に栽培管理をしている旦那さんに話を聞くと、「俺にはそんな七面倒臭いことは出来ねぇよ」と笑っていました。


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