2011年12月

バナナ表皮に表れる赤痣症状に関する勉強会を開催



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 バナナ表皮に表れる赤痣症状(上の写真)については、これまでもいろいろなところで取り上げて来ましたが、これの発生原因は今まではっきりとしたことがわからず、我々にとって長年の解決課題でありました。まずこの症状についてはっきりとしているのは、南部産地でしか見られず、中部産地のバンラートではまったく見られないということ、そして南部産地においても、発生する圃場としない圃場がわりとはっきり二分されるということです。

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 PPFCでは、この問題の解決のため数年前からチュムポン県メージョー大学植物栽培技術科のパニダー・ガンタート先生(上の写真/右の女性)にこれの研究をお願いして来ました。この研究は現在もまだ進行中で終わったわけではありませんが、とりあえず主な原因が明らかになって来たということで、本日チュムポン県無農薬ホムトンバナナ生産組合がパニダー先生をお招きして、この赤痣症状に関しての勉強会が開催されました。

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 この勉強会は赤痣症状が集中的に発生しているナイトゥン地区のタムシン方面でバナナ栽培をしている生産者を対象に開催され、ちょうど10名の方が参加しました。
 パニダー先生の研究によると、赤痣症状の主な原因はバナナの表皮を形作るためのカルシウムが土壌中に不足している可能性が大きいということで、少なくともある種の菌が悪さをしているといった病気とは違ったものだそうです。またこの症状が南部産地に集中して発生しているのも、ひとつにはこの地域で長い間カルシウムを多要する果樹が盛んに作られて来たためではないかと、パニダー先生は見ています。
 しかしまだこの症状が何故バナナの房の間に集中的に発生しているのかや、同じ圃場内でも時期によって発生する時としない時があるなど、“カルシウム不足”の一言で済ませられない疑問もいくつか残っています。今後はそういった疑問をひとつひとつを検証していきながら、パニダー先生による研究は引き続き続けられます。
 今回の勉強会は午前10時からスタートしましたが、参加した生産者の皆さんの勉強熱心さは驚くほどで、用意された昼飯を食べるのを忘れて午後1時過ぎまで質疑応答が続くほどでした。パニダー先生が帰られる際には、“これから毎週勉強会を開いてくれないか?”との声もあり、パニダー先生からは“できるだけ要望に応えられるように、時間を調整していきたい”と快い返事がありました。今後の進展が楽しみです。


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