第一回タイ産無農薬ホムトンバナナ栽培技術交流会開催される



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 3月3日~4日、バンラート農協で第一回タイ産無農薬ホムトンバナナ栽培技術交流会が開催され、タイ全国のホムトンバナナ産地から200名近い生産者が集まりました。参加した生産者は主催地となったバンラート農協のほか、南部チュムポン県からトゥンカーワット農民会、チュムポン組合の二団体、東北タイからはイサーン・グループに所属する生産農家の皆さん。また日本からもパルシステム生活協同組合連合会、大阪よどがわ市民生協、生協しまね、らでぃっしゅぼーや株式会社、株式会社野菜くらぶ、株式会社和郷の各団体から計17名の皆さんが参加されました。

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 今回の交流会は『同一の作物を別々の場所で栽培するということは、気候や天候、土地環境、果てはそこに住む人々の暮らしや文化の違いから生まれる農家たちの栽培管理方法の違いといったものによって必然的に品質の違いにも繋がります。(中略)また、ここ4~5年続いている全国的な異常気象がバナナの生育に与える影響も、見過ごせない状況になって来ています。(中略)品質の違いを生んでいる原因のひとつひとつを明らかにしていくことで、安定した品質に少しでも近づくことは可能です。しかも私たちが栽培している無農薬ホムトンバナナは、生産される圃場が明確なものばかりです。皆の知識や経験を持ちより、互いに学び合うことは、それの実現への近道だと言えるでしょう。もし全国の生産農家たちの間で継続的にこれを実践していくことができれば、より安定した生産品質を実現できると信じています。そのために少なくとも年に一度は別々の地域に住んでいる生産農家たちが一堂に会し、互いの経験を語り合う場を持つことで、必ずや我々の作るバナナの品質は一段上のレベルへと引き上がり、生産農家同士の協力意識も高まることでしょう。これこそが、今回この“無農薬ホムトンバナナ栽培技術交流会”開催に至った、一大趣旨なのであります。』(当日配布資料の前書きより抜粋)という趣旨によるもの。各生産地から発表者となる生産農家を数名選抜してもらい、この日に向けての資料作りを現場のスタッフなどと共同で進めてきました。

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 発表者は全部で8名。より安定したバナナ作りに向けての堆肥や液肥の製造や使用法、天候不順時の栽培管理テクニック、低コスト実現に向けた叢生栽培テクニックなど様々なテーマで壇上から報告してもらい、各報告の直後にはコメンテーターの先生方(タイ人のバナナ専門家二名と日本から小川孝郎先生)にコメントをいただく形式。さらに特別報告としてパルシステム連合会から藤野賀子パルシステム東京理事が『震災後のパルシステム連合会の状況と農産物市況』というテーマで報告してくださりました。単なる栽培技術の交流だけではなく、日本の消費者も関与する裾野の広い会合となりました。
 初日の夕方には懇親会が開催され、タイ各地の伝統舞踊も披露されて、文化交流の側面も濃厚になった印象深い一夜に。またこの晩にはパルシステム連合会の皆さんがバンラートの生産者のお宅二軒にホームスティして、交流をさらに深めました。

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 二日目、全員の発表が終了した後に、司会から「来年も継続して交流会を開催すべきかどうか」について参加者全員に提案が為され、満場一致で開催を支持、次回開催地も即座にトゥンカーワット農民会に決定して、バンラート農協のフーン組合長とトゥンカーワットのソムヌック理事長との間で主催地の受け渡しの握手が、参加者全員の見守る中で固く結ばれました。
 タイ全国のバナナ生産地のメンバーが一堂に会するイベントは今回が初めて、ということもあり、いろいろと試行錯誤の面もありました。パワーポイントの画面が小さ過ぎたり、質疑応答の時間がほとんど取れないなど至らない点も多く今後の課題となりました。また12月に予定していた日程を、バンコク大洪水の影響で3月に延期したことで、当日会場は勢い猛暑の中、ということにもなってしまいました。改めてこの場をお借りしてお詫び申し上げると共に、次回以降の教訓として役立てていくことをお約束します。
 最後に今回の交流会をご支援くださった日本のホムトンバナナ取扱団体の皆様、当日ご参加くださった皆様のご厚意に御礼申し上げます。どうもありがとうございました。

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~発表者及び発表内容~

(1) 『自家製堆肥の製作法とバナナへの効果的活用法』
  発表者:サネー・チムペット(バンラート農協バナナ生産者)
(2) 『 株周りの被覆のメリットについて 』
  発表者:ジャカリン・ポープロム(イサーングループ理事長)
(3) 『 緑肥の活用などによる生産コストの圧縮 』
  発表者:ニポン・スッジャイ(トゥンカーワット農民会バナナ生産者)
(4) 『 液肥・堆肥の効果的な活用による化学肥料の削減とバナナの品質アップ実現 』
  発表者:マナッサナン・ヌッニヨム(チュムポン組合バナナ生産者)
(5) 『 ホムトンバナナの施肥テクニック 』
  発表者:ソムチャーイ・サムパオ(トゥンカーワット農民会バナナ生産者)
(6) 『 震災後のパルシステム連合会の状況と農産物市況 』
  発表者:パルシステム東京藤野賀子理事
(7) 『 低温期のバナナ栽培 』
  発表者:ジャカリン・ポープロム(イサーングループ理事長)
(8) 『 ホムトンバナナの長期安定的な生産方法 』
  発表者:ソーポーン・パンチャナ(トゥンカーワット農民会バナナ生産者)
(9) 『 発酵床養豚と無農薬ホムトンバナナ 』
  発表者:チャロー・ルアブンルート(チュムポン組合バナナ生産者)
(10) 『 バナナ観察法と効果的な施肥体系 』
  発表者:パイトゥーン・ソーパナヌソーン(バンラート農協バナナ生産者)

※発表内容の詳細は以下配布資料に記されています。

交流会配布資料(日本語版):ダウンロード
交流会配布資料(タイ語版):ダウンロード
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